2012年01月17日

最先端の衛星⇒「ヘリ感覚」で 大学発VBが任務絞り小型化

最先端の衛星は「ヘリ感覚」で 大学発VBが任務絞り小型化(NIKKEI NET)よりH24.01.17紹介
 「よく『夢があっていいね』と言われるけど、宇宙は夢じゃない。宇宙をビジネスの場にしたいんだ」。東京大学発の宇宙ベンチャー、アクセルスペースの中村友哉社長(32)はこう語る。必要なのは「宇宙を使いこなす視点」。その先兵となる世界初の商用超小型衛星「WNISAT―1」を9月、ロシアの小型ロケットで打ち上げる。
 大きさわずか27センチメートル四方、重さ10キログラム。北極海周辺を漂う海氷の観測に、任務を特化した衛星だ。重さ1トンを超す大型衛星に比べれば、撮影画像の鮮明さは劣るが、海氷を観測するだけなら十分な性能だ。
 北極海周辺は近年、地球温暖化の影響で船舶の行き来が可能になった。欧州〜アジア間の航行距離が、スエズ運河経由の3分の2となる近道だが、安全航行には無数に漂う海氷の位置を正確に把握しなければならない。
 今は、気象情報会社が既存の地球観測衛星から送られてくる画像を数百万円もかけて購入し、契約先の海運会社に情報を提供している。しかも既存の衛星はいつも北極海だけを観測しているわけではないので、情報の更新は数時間ごとになる。お手ごろな価格でリアルタイムの画像が提供できればビジネスとして成り立つ。
 WNISAT―1の発注主は、世界最大規模の気象会社に成長した東証1部上場のウェザーニューズ。衛星の開発から打ち上げ、運用まで含めたプロジェクトコストは3億円程度という。中村社長が価格設定で意識したのは、「企業が自社ヘリコプターを導入するのと同じぐらいの経営判断で買える」価格帯だ。開発には「10年、数百億円」かかるのが相場とされる大型衛星とは、発想がまったく異なる。
 「これまでの衛星は科学者が言う通りに高度な技術を詰め込んでつくり、ビジネスの利用法は打ち上げた後から考えて下さい、というスタンスだった」と中村社長。「これからは、まずニーズありき。宇宙は目的でなく、手段だ」と言い切る。地上のインフラが整っていない新興国向けの販売や、IT(情報技術)農業への活用など、お手ごろ価格の衛星ビジネスを見据える。
 欧米の宇宙ベンチャーといえば、本業で成功を収めた大富豪が主役だ。英ヴァージン・グループ創業者のリチャード・ブランソン氏によるヴァージン・ギャラクティックしかり、米電気自動車テスラ・モーターズの創業者、イーロン・マスク氏が設立したスペースXしかり……。資金力満載の大富豪発宇宙ベンチャーに、「やりくり、小回り」を旨とする日本の大学発宇宙ベンチャーが伍(ご)していけるなら、なんとも痛快だ。



楽天市場 楽天トラベル 楽天ブックス ゴルフ場予約
タグ:衛星
【宇宙開発・ロケット・衛星の最新記事】
posted by e情報局長 at 10:02| 宇宙開発・ロケット・衛星 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする